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AI時代の大規模なデータ分析基盤構築における、陥りやすい罠と考えるべきポイント4

~将来対応型アーキテクチャに対応する、Teradata~

Teradata Japan
Teradata Japan
2025年1月21日 6 分で読める
これまでの3回は、クラウドWatchへの寄稿だったため、敢えてTeradataのテクノロジーやそのオファリングとは切り離した内容としていましたが、Teradataのブログとして新たに追記するこの4回目では、これまで解説してきた将来対応型アーキテクチャが、Teradataのテクノロジーおよびオファリングと如何に親和性が高くフィットしているかを、解説します。
 

データガバナンスとデータアーキテクチャ

第2回で紹介したデータガバナンスとデータアーキテクチャは、Teradataが長年、データ分析プラットフォームとして業界をリードしてきた数々の知見と、最新のトレンド、および将来のビジョンを掛け合わせて導き出したものですが、実はまだほんの概要にしかすぎません。企業独自のデータガバナンスとデータアーキテクチャを作り上げるには、さらに詳細を参考にしていただき、それぞれの環境やステータス、組織文化などにより、方向性を見極めていく必要があります。

さらに本来は、これらに取り掛かる前に、実現すべきビジネス目標とその優先順位を定めたうえでアーキテクチャのロードマップを策定し、進めていきます。TeradataにはArchitecture Cubeと呼ばれるアーキテクチャ策定のフレームワークや、Business Driven Architecture Roadmap(BDAR)と呼ばれるロードマップ策定手法など、それらの進め方に関するコンサルティングの知見もあります。信頼できるデータの提供には、単なるテクノロジーやツール導入だけでは解決できない部分も往々にしてあります。これらの手法やプロセスを用いることにより、効果的で後戻りや失敗のリスクを軽減しながら、データ整備を進めていくことが可能です。

また、進めていくデータドメインの切り分けや、データ統合メカニズムとしても大きな役割を果たす、エンタープライズデータモデルの構築支援に関しても、Teradataは大きく貢献できます。参照用のモデルとして利用可能な、10個の業界別のindustry Data ModelをTeradataは提供しています。
 

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図4-1 Teradata industry Data Model

 

日本国内では特に、エンタープライズデータモデルの構築例が少なく、それがために真の意味での企業内のデータ統合が進まないとも言えます。Teradataはこのような参照モデルを提供することで、企業のエンタープライズデータモデル構築とデータの論理統合を支援します。

プラットフォームアーキテクチャ

Teradataでは、未来対応型のプラットフォームのアーキテクチャを、「コネクテッド・アナリティクス・アーキテクチャ」と呼んでいることを第3回で解説しましたが、それを体現しているのが「Teradata VantageCloud」という、データ分析プラットフォーム製品です。
 

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図4-2 Teradata VantageCloud

 

Teradata VantageCloudは、データ分析基盤として必要な機能をオールインワンで提供可能な、クラウドのプラットフォームサービスとなります。AWS、Microsoft Azure、Googleの3大クラウドサービスプロバイダに対応しているだけでなく、エンタープライズ規模のミッションクリティカルなワークロードから、ビジネスドメインごとの目的に沿ったコンピュートや、AI/MLのためのコンピュートまで、大規模データマネジメントとそれを利用するAI/ML機能を1つのプラットフォーム上で実現したものであり、以下の点で優れています。

①  どんなデータもいつでもアクセス可能

構造化データ/非構造化データ、ブロックストレージ/オブジェクトストレージ、オープンテーブルフォーマット/オープンファイルフォーマットなど、データフォーマットやストレージに関係なく、あらゆるデータにシングルログインでアクセス可能です。

②  あらゆる分析に対応可能な単一プラットフォーム

記述的分析、予測的分析、処方的分析、機械学習機能、可視化ツールのための単一のプラットフォームです。「ClearScape Analytics」により、データ準備~AI/ML分析~本番稼働までを、無駄なデータ移送なしで1つのプラットフォーム上で実施可能です。

③ 企業全体のデータ活用を効率的にサポート可能な、パワーとインテリジェンスを兼ね備えたプラットフォーム

単純な検索だけでなく、データロード、データ更新、AI/ML、分析モデル管理など、大規模なデータ分析基盤で必要なワークロードを、パワフルかつインテリジェントに制御するため、クエリ当たりのコストパフォーマンスは業界最高水準です。大規模なデータ分析環境において、TCOを最小限に抑えます。

さらに、Teradata Vantageはクラウドだけでなく、オンプレミスとしてもご利用可能です。オンプレミスでもクラウドでも、同じ製品を利用可能とすることで、双方向のマイグレーション負荷が大幅に削減されるだけでなく、「QueryGrid」というインテリジェントなデータファブリック機能を利用することにより、マルチクラウド、ハイブリッド環境を効果的に実現します。

Teradataは長年の実績と知見から、長期的な未来を見据えたデータ分析プラットフォーム構築をご支援します。詳しくは弊社担当までお問い合わせください。

 


AI時代の大規模なデータ分析基盤構築における、陥りやすい罠と考えるべきポイント
  1. 大規模なデータ分析基盤の構築時に待ち受ける“落とし穴”
  2. 大規模データ分析・AI基盤の目指すべき姿を“データの視点”から考える
  3. データ製品を活用するために必要な、プラットフォームのアーキテクチャ設計はどうすべきか?
  4. 将来対応型アーキテクチャに対応する、Teradata(本記事)
 

【著者】

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日本テラデータ株式会社
ワールドワイド・データ・アーキテクト
藪 公子

日本テラデータのデータ分析プラットフォームにおける、リファレンス・アーキテクチャ策定の責任者。ワールドワイドなデータアーキテクチャチームの一員としてインフォメーション・アーキテクチャの分野において日本をリードしている。金融、通信、自動車、製薬など多岐にわたる各種業界において、将来を見据えたデータ活用の目的やデータ管理などのコンサルティングを行い、企業のデータ統合・分析基盤のアーキテクチャ策定や構築を支援。

 

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